Thu, July 29, 2004

著作権と原盤権

ユーザー置き去りの著作権攻防戦 @asahi.com

iTunes Music Storeがなぜ日本で始まらないのか、CCCDを頑なに守りつづけてるところはどこか、比較的わかりやすく書いてあります。
ただ、ちょっくら詳しく知ってる人間にとって、
「あれ?レコード会社って著作権管理なんてしてないっしょ?」
という疑問に陥るのです。

まあ、レコード会社が管理してないと言い切ってしまうと語弊があるんですが、基本的には著作権を管理しているのは音楽出版社と言われるところなんです。
だから、著作権問題でJASRACと一緒になって騒ぐ団体があるとしたら、それは日本レコード協会なんかじゃなくて、本来はMPAなどの音楽出版社の団体のはずなんですよ。

なのに、なぜレコード協会が大騒ぎしてるのか。

MPAのページに解りやすい金の流れのフローが書いてあります。

つまり、著作権著作権と大騒ぎしてますが、あくまでも「著作隣接権」で得られる利益を守りたいわけです。めちゃめちゃ大雑把に言ってしまうと、著作権=アーティストのモノ、著作隣接権=レコード会社などのもの、なわけです。
んで「アーティストの権利を守るため」なんてなおためごかしを、CCCDを導入する理由としてレコード協会はよくいうわけなんですが、何のことは無い、自分の利益を守るため以外のなんでもないんです。

そして、問題をより一層難しくしているのは「デジタル機器・機材による私的録音・録画についての『私的録音・録画補償金』」を取る権利が著作隣接権に含まれるということなんです。
この権利があるから、先ほどの記事に書かれてる「んじゃ、パソコンなんかにも補償金導入しちまいましょう」ってな話が出てきちゃうんですね。

ただ、著作隣接権を頑なに守ろうとするには、一応訳があります。
CDを作るためには先ず「原盤」というものを作らなければなりません。
(原盤って何ぞやというのは、こちらのページをご覧下さい。)
その原盤制作には、数百万〜数千万という単位で金がかかるんです。
その金の出所は、音楽出版社であったりレコード会社であったりします。金の出し具合によって、原盤権の保有率が決まります。
金を出したからには元を取らなくちゃビジネスになりません。この元を取ることをリクープといいます。
リクープはCD1枚プレスするごとにいくらという「原盤使用料」を元に計算されます。制作費が跳ね上がれば上がるほど、このリクープラインは上になっていきます。
そうすると「CDが売れなくてリクープできないにょ、クマった」ってことになるわけです。
(でも、リクープしまくってるで有ろうクラフトワークのCDをわざわざCCCDにしなおして発売するっつーのは、この理由は適応できませんね。利益追求に躍起になってるあほんだらの仕業ということです。)

いやぁ、権利ビジネスって複雑すぎて、文章にするにも頭がこんがらがってきます(笑)

この複雑怪奇な状態を打破するには、兎に角「関係者」を減らしていくしか有りません。
幸いにも、テクノロジーの進歩によって音楽を作る過程もどんどん簡略化でき、ディストリビュートする方法も多様化してきつつあります。
そのおかげで、アーティストから消費者へ直結という流れも作れるのです。

アーティストと消費者が一丸となって立ち上がれば、もしかすると現在の日本の音楽ビジネスの不条理を打破することができるのかもしれませんね。


#なるべく簡潔にするために、著作権法などに照らし合わせると「ちょっとそれは正しくないんじゃないの?」というような表現がいくつかあるかもしれませんが、厳密に書くには私の能力が追いついていないようです。お許し下さい。
お気づきの点がございましたら、コメントなどで補足いただければ幸いです。

Posted by Aya at 05:53 PM
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